コラム / 高校生が起業する方法
高校生が起業する方法
「高校生でも起業できるの?」——答えはイエスだ。法律上、個人事業主としてビジネスを始めることに年齢制限はない。ただし、未成年ならではの注意点もある。この記事では、高校生が起業する際の法的なポイント、具体的な始め方、おすすめのビジネスモデル、保護者への説明の仕方まで、順を追って解説する。
未成年が起業する際の法的な注意点
まず押さえておきたいのが、法律上の区切りだ。高校生の起業で関係するのは、大きく分けて「個人事業主として始める場合」と「会社を設立する場合」の2つだ。
個人事業主として始める場合
商品を売る、スキルを提供するといった個人のビジネスを始めるのに、年齢の制限はない。開業届を税務署に出すことも、未成年でも可能だ。多くの高校生起業家は、ここからスタートしている。
会社(法人)を設立する場合
株式会社などの法人を設立する場合、未成年者は法定代理人(親権者)の同意が必要になる。手続き自体は可能だが、ハードルは上がる。最初は個人事業主として始めて、事業が軌道に乗ってから法人化を検討するのが現実的な流れだ。
契約まわりの注意
未成年者が親の同意なく結んだ契約は、原則として取り消すことができる。これは自分を守る制度だが、取引相手から見ると「契約を取り消されるリスク」にもなる。大きな契約を結ぶときは、保護者に内容を確認してもらうのが安心だ。学生起業の失敗事例と学び5選でも、契約トラブルの怖さが語られている。
ステップ1:保護者に説明して理解を得る
高校生の起業で最初にやるべきは、実はビジネスプランではなく、親への説明だ。親の理解なしに始めると、後で必ずもめる。説得のコツは、感情ではなく計画で話すことだ。
- 何をするのかを具体的に説明する。「なんかビジネスをやりたい」では不安しか残らない
- お金の計画を示す。初期費用はいくらで、どこから出すのか。親のお金を使わないなら、その旨を明確に
- 学業との両立プランを示す。親が一番心配するのは成績だ。勉強時間の確保を先に約束する
- やめる条件を決めておく。「成績が下がったら休止する」と自分から言うと、信頼度が上がる
反対されたら、まずは小さく試す提案をしてみよう。「3か月だけ、放課後の時間で試させてほしい」という形なら、受け入れてもらいやすい。
ステップ2:小さく始める(個人事業主として)
親の理解が得られたら、いきなり大きく動かず、小さく始める。高校生におすすめの始め方は、在庫を持たない、初期費用がかからないものだ。
具体的には、スキル販売(デザイン、動画編集、プログラミング)、SNS運用代行、ハンドメイド販売、ブログやYouTubeでの発信などがある。高校生でもできる起業アイデア10選では、資金ゼロから始められるアイデアを具体的に紹介している。
売上が安定してきたら、開業届を出して個人事業主としての形を整えよう。確定申告のことも、そのタイミングで学べば十分だ。法人化を考えるタイミングについては、学生起業の始め方完全ガイドでも目安を紹介している。
高校生におすすめのビジネスモデル
高校生の強みは、同世代の気持ちが分かることと、SNSネイティブであることだ。この強みを活かせるモデルを選ぶのがコツになる。
スキル販売型
デザイン、動画編集、プログラミングなど、自分の得意を商品にする。在庫も店舗もいらない。クラウドソーシングサイトでは年齢制限がある場合もあるので、最初は知り合いやSNS経由の受注から始めるのが現実的だ。
情報発信型
ブログ、YouTube、SNSで発信し、広告やアフィリエイトで収益化する。収益化まで時間はかかるが、高校生の等身大の発信は同世代に刺さりやすい。
物販型(小規模)
ハンドメイドやセレクト品の販売。最初はフリマアプリやSNSでの販売から始め、在庫は少量に抑える。在庫を抱えすぎないことが、失敗しないコツだ。
イベント・コミュニティ型
勉強会や交流イベントを主催し、参加費やスポンサーで収益化する。同世代のネットワークがそのまま資産になる。ビジネスコンテスト完全攻略ガイドで紹介しているビジコンへの参加も、実績作りには有効だ。
学校との両立のコツ
高校生起業で最も難しいのが、学業との両立だ。単位を落としたり、成績が大きく下がったりすれば、親の理解も失い、事業の継続も難しくなる。
- 事業に使う時間を決める。平日は放課後2時間、休日は半日など、枠を決めて守る
- テスト期間は事業を休止する。あらかじめ休止ルールを決めておくと、迷わない
- 隙間時間を活用する。通学時間でのインプット、昼休みのメモなど、小さな積み重ねが効く
時間管理の具体的な方法は、学生起業家の1日のスケジュール公開でも紹介している。忙しい中でも続けるための工夫が参考になるはずだ。
資金はどうする?高校生の資金調達
高校生の場合、融資や補助金の利用はハードルが高い。現実的な選択肢は、お小遣いやアルバイト代の範囲で始めることだ。幸い、おすすめしたビジネスモデルはどれも初期費用がほとんどかからない。
事業が育ってきて資金が必要になったら、学生が使える起業支援制度まとめで紹介しているような支援制度を、保護者と一緒に調べてみよう。学生向けのビジコンで賞金を狙うのも、高校生には現実的な選択肢だ。
仲間と始めるという選択肢
一人で始めると、モチベーションの維持が難しい。得意分野の違う友人と組めば、続けられる確率が上がる。技術ができる人、発信が得意な人——役割分担できる相手を探してみよう。
身近に相手がいない場合は、Uniajitoのような学生向けのプラットフォームで、同じようにビジネスを始めたい仲間を探す方法もある。アイデアの段階から共有し合える相手がいると、発想も広がる。
よくある質問
Q. 高校生でも開業届を出せますか?
A. 出せる。開業届に年齢制限はない。ただし、税金のことや確定申告の仕組みは、出す前に保護者と一緒に確認しておこう。
Q. 親に反対されています。どうすれば?
A. まずは反対の理由を聞くこと。「勉強が心配」「怪しい」という理由なら、両立プランや具体的な事業内容を示して不安を解消する。小さく試す提案から始めるのが現実的だ。
Q. 高校生のうちに法人化すべきですか?
A. 急ぐ必要はない。法人化には維持費もかかるし、未成年の場合は親の同意も必要になる。まずは個人事業主として実績を作り、売上が安定してから検討すれば十分だ。