コラム / 実践ノウハウ
学生起業のピッチデッキの作り方|ビジコン・資金調達で勝つスライド構成
ビジネスコンテストに出るにも、投資家に会うにも、まず必要なのが「ピッチデッキ」だ。アイデアが良くても、伝え方を間違えると評価されない。ここでは、学生起業家が勝てるピッチデッキの構成と、1枚ずつの書き方を解説する。
ピッチデッキとは何か
ピッチデッキとは、事業内容を短時間で伝えるためのスライド資料のことだ。ビジネスコンテストでは5〜10分程度の持ち時間で事業を説明し、投資家向けのピッチも基本は同じ形式。枚数の目安は10〜15枚。長ければ良いというものではなく、「聞いた人が翌日も覚えているか」が勝負だ。
ビジネスコンテストの全体像についてはビジネスコンテスト完全ガイドも参考にしてほしい。
勝てる構成:10枚の型
審査員や投資家が「知りたいこと」は、実はどのピッチでもほぼ共通している。次の10枚の流れに沿えば、大きく外すことはない。
- 課題:誰が、どんな困りごとを抱えているか。数字や具体例で示す
- 解決策:その課題をどう解決するか。1文で言える形に
- プロダクト:実際の画面・試作品の写真を見せる
- 市場規模:狙う市場がどれくらい大きいか
- ビジネスモデル:どうやってお金を稼ぐか。単価×件数で示す
- 実績・検証:使ってくれた人の声、売上、利用者数
- 競合と差別化:他社と比べて何が違うか
- チーム:なぜこのメンバーで勝てるのか
- 今後の計画:資金を何に使うか、1年後の姿
- まとめ・お願い:最後にもう一度、覚えてほしい1文
1枚目で勝負は決まる:課題の描き方
最も重要なのは最初の「課題」スライドだ。ここで共感を得られないと、後のスライドは聞いてもらえない。具体的な人物像(ペルソナ)と数字を出すのがコツだ。
- NG:「学生は起業しにくい」→ OK:「地方の大学生の78%が『起業仲間が見つからない』と回答(独自調査n=120)」
- NG:抽象的な社会課題 → OK:「いつ、誰が、どれくらい困っているか」が分かる描写
課題の見つけ方自体に悩んでいるなら起業アイデアの出し方も読んでみよう。
プロダクトは「見せる」が正解
言葉で説明するより、画面のスクリーンショットや試作品の写真を1枚載せるほうが100倍伝わる。まだ完成していなくても、モックアップや手書きのラフで構わない。「動くものがある」ことが、本気度の証明になる。
試作品の作り方と検証の進め方は起業アイデアの検証方法(MVPの作り方)で詳しく解説している。
チーム紹介は学生の強みにできる
学生ピッチの弱みは「実績のなさ」だが、裏を返せば「伸びしろ」と「当事者性」が武器になる。狙う市場が学生自身なら、「自分たちが一番のユーザーであり、課題を肌で知っている」と胸を張って言える。これは社会人には真似できない強みだ。
チームメンバーがまだ揃っていない場合は、Uniajitoでビジネスパートナーを探すのも手だ。詳しくはビジネスパートナーの見つけ方5選へ。
ありがちなNG例3選
- 文字だらけ:1スライドに詰め込むのは3行まで。詳細は口頭で補う
- 市場規模が大きすぎる:「日本の市場規模10兆円」は誰でも言える。まず狙うニッチ市場を示す
- 競合がいないと主張する:「競合なし」は「市場がない」と受け取られる。必ず比較表を作る
無料ツールで作る手順
お金をかけずに作るなら、Canva(無料プラン)か Google スライドで十分だ。Canva にはピッチデッキ用のテンプレートが豊富にある。デザインに時間をかけすぎず、内容のブラッシュアップに時間を使おう。完成したら、必ず第三者に見せて「何が伝わったか」を聞くこと。作り手の意図と受け手の理解は、驚くほどずれる。
資金調達全体の流れを知りたい人は学生起業の資金調達方法まとめも合わせてどうぞ。
まとめ:デッキは「会話のきっかけ」
ピッチデッキの目的は、すべてを伝えることではなく「もっと聞きたい」と思わせることだ。10枚の型に沿って、課題・解決策・実績・チームを磨き上げよう。良いデッキができたら、ビジネスコンテストにどんどん出して場数を踏むのが一番の近道だ。
仲間探しから資金調達まで、学生起業の第一歩はUniajitoから。無料ではじめられる。
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